第20回 乳房炎防除対策研究会
by 情報事業課
第20回 乳房炎防除対策研究会 -コスト低減・良質乳生産をめざして-
1: 優良農場における乳質改善の取り組み
全道から選抜された乳房炎防除・乳質向上維持に関して非常に優秀な農場に、自身
の取り組みを講義して頂き、聴衆者(農場・関係団体)が今後の乳質改善活動の指針
とする。
今年度選抜農場
・JA伊達市:佐藤農場
・JA天塩町:蜂須賀農場
・JA東宗谷:(有)ふぁーむ未来
・JA士幌町:古田農場
コーディネーター
・北海道酪農検定検査協会 生乳検査部主任技師 竹本秀一氏
・ホクレン生産振興部酪農技術顧問 菊地実氏
2: 栄養と乳房炎
(1):プロローグ
北海道NOSAI研修課 技術主幹 草場信之氏
・乳房炎の発生要因
牛・環境・病原菌
・乳房炎の発生メカニズム
原因菌が乳頭より進入し乳腺に感染。
乳腺内で白血球と菌が鬩ぎ合い、剥がれ落ちた乳腺上皮細胞が体細胞で
ある
・乳汁中体細胞の種類
好中球・マクロファージ・リンパ球・乳腺上皮細胞
・感染リスクについて
乾乳時、マクロファージが高い場合が感染リスクが高い
(2):乳腺免疫のしくみとケトーシス(ケトン体)の影響
酪農学園大学 獣医学部準教授 樋口豪紀氏
・好中球(菌を排除する物質)の働きには酸素・栄養が必要
・好中球はカゼインミセル・脂肪球を取り込み、最近を取り込む能力を低下
させる
・ケトン体は白血球の働きを広く阻害してしまう
・ケトーシスになってしまうと乳腺を含めた生体の免疫機能を低下させて
しまう
(3):ケトーシスの発生メカニズム
北海道NOSAI研修課 技術副主幹 鈴木貴博氏
・ケトーシスの原因
持続的なエネルギー不足にある
・エネルギー不足の場合
ケトン体が生成され、脳・心臓・赤血球・腎臓・筋肉・乳房に運ばれる。
その状態が持続する事でケトーシスは発生する。
・ケトーシスを防ぐには
とにかくたくさん食べさせる事。
十分な粗飼料・必要な配合飼料を与える事が大事。
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