根室管内における黒毛和種出生頭数と死亡頭数の集計結果
by 生産振興課
「根室管内における黒毛和種出生頭数と死亡頭数の集計結果」について
2012/04/06 根室生産農業協同組合連合会 調べ
根室管内で2007年1月1日から2011年12月31日までに生まれた黒毛和種の出生頭数と死亡頭数を下記の通り集計した。(集計表とグラフは添付ファイル参照)
その結果、死亡率(死亡頭数÷出生頭数×100)は6.8%〜9.6%の推移となった。毎年3000頭前後の黒毛和種が誕生しているのだが、その中で上記パーセンテージの子牛が死んでいると言うことは、その分損をしていると言える。
次に死亡するまでの日数を集計したところ、出生後30日以内に死亡した割合(30日以内に死亡した頭数÷死亡頭数×100)が47.4%〜67.5%と高い数値になった。更に、出生後0〜60日以内に死亡した割合を集計したところ、60.7%〜83.5%と極めて高い数値となった。このことから、根室管内では黒毛和種が死亡する場合、出生後2ヶ月以内に死亡する割合が高いので、この時期に「いかに殺さないように飼養管理を行うか」が重要な課題であることが浮き彫りになった。
このように出生後まもなく死亡する牛が多くなると、生産農場での収益にも悪影響を及ぼす。例えば、受精卵移植で生産する場合は受精卵代金(2万円〜5万円)、移植技術料(1万5千円)が初期費用として発生している。この牛が生後約2ヶ月で売却すれば約15万円(純利益は15万円−5万円=10万円)の収益となるのだが、売却前に死亡すれば単純に約15万円損をすることになる。
今後は農場毎の死亡率を集計して、死亡率の高い農場に対して黒毛和種の哺育育成管理について助言していきたいと考えている。販売単価の高い牛なので、「いかに殺さないよういに飼養管理を行うか」を念頭においた取組を、農協、普及センター、和室和牛協議会と協力しながら考えていきたい。
補足:
根室和牛協議会が発行している「哺育育成マニュアル」、根室家保と根室和牛協議会が発行している「消毒マニュアル」をご活用下さい(添付ファイル参照)
添付ファイル:
1.pdf → 黒毛和種死亡率
2.pdf → 和牛消毒マニュアル
3.pdf → 和牛哺育育成マニュアル
4.pdf → 和牛衛生マニュアル
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