2010年度検定終了成績から見た産次別の能力比較
by 生産振興課
「2010年度検定終了成績から見た産次別の能力比較」について
2012/04/13 根室生産農業協同組合連合会 調べ
根室管内で2010年4月1日から2011年3月31日までに1乳期の検定が終了した53475頭分の検定記録から、産次別(1産目〜5産目まで)の乳量、乳成分、体細胞成績、繁殖成績について比較を行った。(別紙表を参照)
産次毎の集計頭数は、1産目が最も高く、産次を重ねるたびに減少した。ここで、4産目、5産目の頭数が極端に低いことから、乳牛の更新頻度が高まっていると推察した。
305日間成績乳量では、2産目が最も高い値を示したが、3産目、それ以降になると乳量が減少した。本来であれば3産目の乳量が最も高くなるはずなのに、根室管内ではその傾向と異なる結果となった。この事から、根室管内では3産目を迎えずに除籍(廃用、売却)される傾向があるのではないかと推察した。乳成分については乳量と同様の傾向となった。
体細胞成績は産次が増える毎に高い値になった。これは産次を重ねるたびに乳房炎にかかるリスクが増加するためであり、推移した数値を見る限り問題ない値となった。繁殖成績も産次が増える毎に、分娩間隔、空胎日数が長くなる傾向となった。
この結果から見える管内の問題点は、「搾乳牛の寿命が短くなってきている」ことと、「3産目以上の産乳能力が低い」ことである。この問題を解決するために、根室管内での優良事例を調査してその結果を管内へ波及させる必要があると考えている。
添付資料:
1.PDF → 2010年度検定終了成績の集計結果
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