by 生産振興課
本日、計根別乳牛検定組合及び計根別乳牛改良連合会合同研修会が
実施されました。
日時:平成28年2月25日(木)10時30分〜11時30分
場所:JAけねべつ 2階会議室
内容:(1)牛群検定WEBシステムの概要と利活用について
(2)平成26年度根室管内酪農経営分析報告書について
講師:(1)本会 生産振興課 瀬野
(2)本会 企画管理課 吉田
(1)について(要点)
・旧検定成績表では根室管内でも4年前に利活用調査を実施したが、約7割
の農家は活用していなく、その理由として『数字ばかりで見る気がしない』
『基準値などが理解できない』『比較できない』などであった。
・今回の新システムは昨年10月より本格始動となり、視覚的に見やすく、
農場比較などもでき、活用しやすくなった。
・アクセス方法は直接URLを入力するか、北酪検のHPからできる
・利用できない時間帯として深夜3時間程度は情報記録更新などでアクセスが不能
・スマホ等からも閲覧可能
・ログインするためには農家IDとパスワードが必要で乳検組合に確認して
・総合グラフでは自農場と(1)全道(2)管内(3)頭数規模(4)年間乳量水準と比較可能
・生産グラフでは直近の成績から過去2年間の搾乳頭数、実乳量、管理乳量が
表示され、その推移をグラフで確認できる
・乳質グラフでは牛群内のリニアスコアの割合が確認でき、健康牛の割合は
60%以上であることが好ましい
・個体検定日のグラフでは分娩経過日数と乳量の推移を初産、2産以上で分布
形式で表示され、問題牛を発見しやすい。
※今後のシステムの課題点
・診療履歴などの情報とのリンク
・個体の追跡機能
・農場内の格付け機能
などが充実すれば、より利用価値が向上する。
(2)について
・根室管内では平成24年度より各農協、根釧農業試験場、中央会、本会で
中央要請等の提出資料などを目的として作成している。
・平成26年度は管内55戸の農場を対象に、乳量階層別、経営階層別、経産牛頭数
別の3パターンに分け、調査を実施しています。
・経営階層別でみると低所得階層は高所得階層に比べ、飼料費などを多く費やし
ているが、一頭当りの平均乳量は約400キロ以上少ない
・また低所得階層では高所得階層に比べ、一頭当りの労働投下時間が1.58倍も
費やしている
・副産物が高所得階層と低所得階層では5万円の差があり、頭数粗収益が10万円
の差が生じている。最終的な頭当所得では高所得階層で21万円で低所得階層で
9万3千円と明らかに大きな差が生じています。
※これらのことから低所得階層は高所得階層に比べ、経営効率が良くないとデータ
からは読み取れます。農場所得を向上させるための大きな要因は費用を抑え、
経営効率を向上させることです。これらのことから、全般に話をされた乳検
データの活用などを実施し、農場内の改善点に対策を講じることが所得向上に
有効的対策と感じられます。今後もこういう情報などを提供していきたいと
考えておりますので、何か不明な点などございましたら、企画管理課の
吉田まで御連絡いただければと思います。
以上のような内容で講習させていただきました。
本日参加していただきました生産者の皆さま、また、このような機会を与えて
いただきました計根別乳牛検定組合さま、計根別乳牛改良連合会さま
ありがとうございました。