by 生産振興課
根室乳牛検定組合連合会で提出された質問に関し、
回答をいただいておりましたので、掲載致します。
(ロボット部分のみ)根釧農業試験場の堂腰氏が回答してくれました。
Q:ロボット牛舎の蹄浴などを詳しく知りたい
A:横断通路に蹄浴槽を設置します。ロボットの出入り口付近の設置は
搾乳回数に悪影響があるためです。
なお、蹄病の予防には、削蹄が最も重要であり、乾乳時の削蹄や
1年で3回以上の削蹄が望まれます。
Q:通路にマットをひく農場が多いと聞くが、本当なのか費用効果は?
A:蹄病の予防のために通路のマットを敷く農場があります。
価格は1m2あたり3〜5千円のため、200〜300万以上の投資になります。
しかし、現在のところマット効果は判然としておらず、これは、マット
によりスリップ防止による物理的な効果はありますが、趾皮膚炎などの
感染性の蹄病に対する効果はあまりないことが原因と考えられます。
蹄病予防のためには、通路床は一瞬でも乾燥できるようにすることです。
床面が乾燥していれば、スリップ防止と原因菌の増加を抑えることができ
そのため、除糞管理を徹底して床から完全にふん尿を除去できる環境を
整えることが重要になります。
Q:搾乳ロボットで1群1台と1群2台では乳量や疾病等について差があるのか?
A:搾乳ロボットの機種や種類による乳量や疾病等に差はありません。
乳量や疾病は、一般のフリーストール・ミルキングパーラーと同様に
飼養管理技術により大きく影響を受けます。
Q:家族経営でロボット2台+パーラーで30頭規模は可能であるか?
A:可能です。家族4名または家族4名+パート1名で経営している農場も
あります。
Q:搾乳牛300頭では必要な草地面積はどれくらいあるのか?(すべてグラス)
A:1頭あたり0.3〜0.4haが妥当と言われていますが、草地の植生によります。
Q:搾乳ロボットの利用における乳質・乳成分に関する知見があれば
教えていただきたい。(つなぎ、パーラーとの比較、留意する点など)
A:搾乳ロボットの乳質・乳成分につなぎ・パーラーと差はありません。
つなぎやパーラーと同様に衛生管理方法、栄養管理や乳量によって
変わります。
Q:試験時のベット数、頭数、ロボ台数などを教えていただきたい。
A:ベット数は27床、飼養頭数は20頭前後、搾乳ロボットは1頭用の
1台で試験しています。
とのことでした。お忙しい中、回答していただき、試験場の堂腰さん
ありがとうございました。HPの掲載が遅れてしまいすいません。