by 生産振興課
2月19日(金)根室乳検連主催講習会が無事終了しました。
日 時:平成28年2月19日(金)10時30分〜
場 所:道東あさひ農業協同組合 大会議室
講 師:北海道酪農検定検査協会 佐坂俊弘
根釧農業試験場 堂腰 顕
内 容:(1)牛群検定WEBシステム
(2)搾乳ロボット利用技術
参加者:108名
(概要)
(1)牛群検定WEBシステム
・このシステムは昨年10月より、本格稼働し、従来の検定成績表は数字ばかりで
一部の認識者しか利用できないものを、グラフなどを用いて、視覚的に比較などが
しやすくなり、農場の課題点を簡単に確認できる。
・総合グラフでは農場を位置づけで課題の発見を実施できる
・総合グラフで発見された課題に対し、対策別グラフにて改善策等を構築していく
・総合グラフは毎月更新され、検定から3日後くらいには反映される
・総合グラフでの比較パターンは(1)全道(2)地区(3)頭数規模(4)年間乳量水準
・生産グラフでは過去2年間月毎に経産牛頭数の推移や日量平均など表示される
・繁殖グラフでは分娩経過日数と授精牛、未授精牛、妊娠牛などが表示される
※今後の課題として
→早急に個体毎の追跡をきちんとできるような改善
→獣医師などの診療データを自動リンクされるような改善
(2)搾乳ロボット利用技術
・日本で初めて搾乳ロボットが導入されたのは平成5年に帯広畜産大学に導入され
講師の堂腰氏は当時4年生であり、日本導入当初からロボットに関係している
・全道では150戸の農場で搾乳ロボットが導入されているが、28年度にかけては
補助事業などの追い風もあり、急激の増加していく予定である
・ロボットへの導入概念としてオランダなどは既存牛舎を利用し、労力の省力化を
目的とした導入が多いが、日本では新築牛舎にて規模拡大を目的とした導入パターン
が多い
・搾乳ロボットの台数分だけ労働力は増加する
・ロボ単用、ロボ+パーラー、ロボ2台+パーラーでは労働時間に大きな差が
見られるが、労働1時間当たりの労働単価に差は見られない
・搾乳牛がロボットへの順応が大きな課題である。初産牛は順応良い
・搾乳ロボットの一台処理能力は一日当り170回が目処となる
・既存のFSで管理がうまくいっている農場はロボ導入の成功率が高い
・搾乳ロボの設置位置は基本どこでも良い
・待機場スペースなどは広くとること
・ロボットの利点は乳量や成分がその日に確認できること
・搾乳ロボットの失敗はその原因のほとんどは牛舎施設の構造問題である
・搾乳ロボットでの濃厚飼料給与量の限界は一日6キロが上限
※当日、参加していただいたみなさま、ありがとうございました。
今後の酪農経営には必ず、情報が必要になります。
同じ形態、同じ労働力でも所得差が生じているのが生産費などで理解できます。
効率的な形態を確立していくためにも、牛群検定などを通じて、自分の
農場で他農場より、優れている点や改善が必要な点をこの機会を利用し、
一度、見直しして、浮き彫りとなった課題に対し、農協と相談して改善策を
考えてみましょう。少しの負担で数字が劇的に変化することもございます。
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