ザルコシスティス食中毒について
by 生産振興課
昨年、馬市場取引価格が前年度に比べ約10万円下落し、要因の一つとしては昨年発生したザルコシスティス食中毒が挙げられる。検査の結果、輸入された馬肉の感染率が高く、国産馬肉についても感染率は低いものの少なからず感染例が見られた。
○ザルコシスティスとは
・馬に感染する住肉胞子虫の一種で、ザルコシスティスに感染した犬やキツネ等のフンから草に感染し、その草を馬が食することで感染する。
・馬を中間宿主として、主に筋肉に感染する。この生肉を犬やキツネ等のイヌ科動物が食することで感染しこれらが終宿主となる。
・ザルコシスティスが人体に及ぼす影響としては、感染した馬肉を食することで数時間後に、主に下痢や嘔吐の症状が見られる。
・ザルコシスティスは冷凍処理することで死滅する。
・犬やキツネ等の糞中からはザルコシスティスの検査ができるが、馬については筋肉中に寄生するため検査が難しい。
対策としては、キツネや犬等のザルコシスティスに感染した疑いのある動物を畜舎内に入れないこと、上記の動物の糞尿のかかった飼料を給与しないことが挙げられ、発症を防ぐためにもこれらのことに配慮して日頃の管理に注意を払っていただければと思います。
※ザルコシスティスについては厚生労働省HP( http://www.mhlw.go.jp/)にて詳細な情報を確認することができます。
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