根室生産農業協同組合連合会 業務ブログ

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農場視察研修で多くの経営スタイルを学ぶ。

by 企画管理課

と き:平成27年9月9日(水)
参加者:33名(根室管内JAおよび関連団体)

 標茶町の(株)TACSしべちゃ、和田牧場、長坂牧場を視察訪問し、(1)雇用と担い手対策への取り組みかた、(2)搾乳ロボットと放牧の併用による労働力軽減策、(3)集約放牧による労働力軽減策等を学んだ。
 雇用に関しては新農業人フェアなどに参加し、直接興味のあるヒトと積極的に会うことがポイント。また、今の世代は賃金のほか、「休暇」を重要視している傾向にあるとの事であった。(株)TACSしべちゃでは、実習生用の女性限定宿泊施設と夫婦用施設の両方が完備されているほか、座学のできる研修室等も充実している施設であり、ここでなら頑張って働きたいと思えるような施設環境が特徴的であった。
 和田牧場は、搾乳ロボットと放牧を併用することで労働力を軽減した牧場である。現在では、朝の搾乳時の作業を1人で賄っている。しかし、搾乳ロボットと放牧の併用は簡単ではなく、卓越した飼養管理技術が求められると感じた。
 放牧をメーンとしている長坂牧場は、集約放牧することで大幅に労働力を軽減した牧場である。放牧は5〜10月に実施しているが、舎飼いする冬期でギャップ(ストレス)がでないよう牛舎はフリーバーン(平面タイプ)としている。また、牛床にバイオマットを敷きつめることで乳房炎が減少し、防臭、防虫にも効果が出ている模様である。この牧場は地熱交換システムを取り入れており、牛だけではなく、ヒト、施設、環境にも優しい牧場であると感じた。

まとめ
 今回視察した3牧場は、どの牧場も現在の酪農情勢に適した環境づくりに対応してきたからこそ確立された経営スタイルだと感じた。それぞれ三者三様の経営スタイルだが、3牧場とも時代の趨勢を見極め、牛とヒトに優しい経営を心掛けてきたことは同じに違いない。働くヒトのことを考えた施設、将来に必要な取りくみ、牛の居心地を考えた手法、環境にも目を向けることなど、近い将来に必要な多くのことを学んだ。今後、管内事業の発展と自身の仕事に活かしていきたい。

 有意義な視察研修に全面的にご協力いただいた(株)TACSしべちゃ、和田牧場、長坂牧場の皆さまをはじめ、JAしべちゃ営農部ふれあい相談室の皆さまに深く感謝申し上げます。


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