by 企画管理課
と き:平成25年4月19日(金)
ところ:中標津町 根室農業会館第2会議室
○ 平成25年度事業推進方針説明
昨年実施した根室管内生産原価・生産費調査の結果、生産費は83.3円/kgであったのに対し、乳代は81.3円/kgであり生産費が上回っていることが確認された。また、成換1頭当たり飼料畑面積が有意であるにも拘わらず自給飼料を含む飼料費のウエイトが高いこと、その飼料費投入が乳代に反映されていないこと等の外貌も確認することができた。
飼料費、乳牛償却費、その他費用の割合は生産規模に関係なくほぼ同じであるため、働きかける費目の技術・対処法は共通しており、当会もサポーターとして物財費の内部に立ち入り費用対効果の向上に取り組んできた経緯にある。
経営の本質的課題は、環境の変化にどう適合していき、自らの取り組みを変化させていくかにかかっていることを踏まえ、平成25年度の主要テーマを以下のとおり掲げた。
1.自給飼料
イ:飼料畑の肥培管理ツールとしての圃場台帳(管理履歴)と圃場地図の
連動を図るためにモデル地区の先行整備と活用試行まですすめる。
2.乳牛
イ:乳牛の損耗を防ぎ乳牛群の生産力を高める。(マイコプラズマ性乳房
炎防除体制の実行性を高める。/肢蹄の管理実態と打開策をつくり広
める。/第2期FAC(繁殖改善活動)をすすめ経営者とともに受胎
を早める。)
3.人、労働、マネジメント
イ:生産原価・生産費調査の指導・支援ツールとして活用する。
ロ:根室酪農情報サービス、乳検表等、当事者情報の充実、活用度を上げる。
ハ:労務管理、マネジメント、ハーズマン教育等法人経営の「人」にアプ
ローチする。
ニ:農場の記帳記録の軽減に向けた簡素化・自動化システムを開発する。
平成25年度は、この主要テーマに沿った以下事業内容を実施していくことを説明する。
1.肢蹄に問題を抱える農場への個別対応を行い、蹄による牛群の損耗率
を下げる取り組み
2.管内の乳牛経産牛頭数と搾乳牛頭数の減少への対策と管内共通の取り
組み
3.マイコプラズマ性乳房炎のスクリーニング検査による蔓延防止策と水
際対策
4.FAC活動の展開による管内授精師と参加農場の人材育成
5.体審システムの普及と改善
6.検定成績表の活用度を向上させる取り組み
7.後代検定娘牛の保留対策(耳標シール装着)
8.搾乳作業時のロスの把握とその改善
9.繁殖・市場成績の優秀な生産者並びに農協振興会を表彰(生産改良意
識向上推進)
10.高生乳生産、低乳牛損耗の優良事例農家をパネラーとしたディスカッション
11.生産規模別生乳生産費の実施
12.現場で活用できる法人労務管理指針の作成および労務管理セミナーの開催
13.GIS圃場管理システムの開発
14.衛生立ち入り調査記録システムの開発
15.根室酪農情報サービスの便利性向上
16.和牛生産管理システムの開発
17.受精卵在庫管理システムの開発
18.スマートフォン対応繁殖管理WEBシステムの普及
19.効率的な保守運用体制の確立
20.乳牛市場売買情報異文書同報システム
意見:肢蹄もマイコプラズマ等も農家経済に直結する問題であるため、計画
どおり実施していただきたい。
意見:経営者が自身の生産コストを知り技術改善するといった意識向上対策
が必要。
事業内容(計画)をスケジュールに沿い実施していくこと、並びに管内JAおよび各関係機関のご協力をいただきながら実行していきたい旨をお伝えし、本会議を終了した。