根室生産農業協同組合連合会 業務ブログ

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H24生産規模別生乳生産費を算出するための担当者会議を開催

by 企画管理課

開催日時:平成25年5月28日(火)13時30分
開催場所:中標津町 根室農業会館3階第1会議室

付議事項(1) H23根室管内酪農経営分析報告書の発刊について

 根室管内の平成23年度における生産費を算出した結果、生乳100kg当たり牛乳生産費(F3.5%換算乳量/55戸)では物財費と雇用労務費を合わせると6,926円、家族労働費を併せると8,339円、搾乳牛通年換算1頭当たり生産費(61戸)では603,020円、家族労働費を併せると728,009円となり、どちらも粗収益(7,524円/654,032円)を賄えておらず家族労働費が確保できていない現状であった。また、農水省のデータと比較すると、どちらも根室管内の物財費が高く、粗収益は農水省より低い結果となった。
 生産原価分析においては、乳量の増加に比例して所得額は増加するが、規模が大きくなるほど所得率は低下していく傾向が見られた。また、1,500トン以上の階層は所得安定層と不振層に二極化され、その所得分岐点となるのが1,000トン前後の階層であること、並びに経営規模が大きくなるほど家族労働で賄えない労働部分を雇用労働で補っていることが推察された。
 研究機関である(地独)北海道立総合研究機構根釧農業試験場地域技術グループにご協力いただき、出荷乳量1,000トン以上の経営体を「農業所得2,000万円以上(1群)」「800〜1,000万円台(2群)」「800万円未満(3群)」に区分して分析していただいた。結果、(3群)は他の群より経費が余計に掛かっており、特に雇用労務費、諸負担費、賃料料金II、事務管理費、機械減価費に大きな差が見られる結果となった。
 以上の結果から、所得不振に悩む大規模経営階層は、生乳生産は上げても家族労働力が不足しているため、外部から労働力確保と支援システムの利用を行うが、機械償却費がかさんでしまう傾向にあり、人手の少なさからか飼養管理体制の問題から生じる繁殖等の悪化によって関連費用が高くなっているのではないかとイメージされたことを報告する。

付議事項(2) H24データ算出に向けた今後のスケジュール

 農場選定は前年同様の階層区分とし、前年度協力いただいた農場はできるだけ今年度においても継続して実施協力していただくことを説明する。また、6月上旬から中旬にかけて、入力集中セミナーを開催し、データ作成の迅速化を図ることとした。
 データ提出は7月末とし、農水省データが公表された後の12月末にH24報告書を完成させるスケジュールを確認した。

付議事項(3) データ作成に関するポイント資料の配布

 生産費算出に必要な基礎資料および補助資料、入力の流れ、データが正しく入力されているかを確認する方法、基礎資料を入手できない場合のデータ計算方法などを纏めた資料を配布し、入力集中セミナーにおいて本資料を活用していくことを説明する。

付議事項(4) 牛乳生産費集計システムの紹介とご協力依頼について

 根釧農業試験場地域技術グループの金子主査より、同試験場で開発した牛乳生産費集計システムが紹介された。農水省の農業経営統計調査に準じ、尚かつ酪農家や関係機関職員が簡易に生産費を集計することができる様式(エクセル)となっているので、利用してみたい場合は連絡をいただきたい旨の報告がされ、全議案を終了する。


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