根室生産農業協同組合連合会 業務ブログ

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たくさんの方々に参加いただいた「酪農講習会」終わる。

by 企画管理課

と き:平成27年1月22日(木)11時開演
ところ:中標津町 ウエディングプラザ寿宴
テーマ:「酪農で儲かる経営の仕組み」人と組織が成長する酪農経営をめざして
     〜経営者の成長で従業員が変わる〜

 辻コンサルティングオフィス代表の辻先生(中小企業診断士)を講師にお招きし、「酪農で儲かる経営の仕組み、人と組織が成長する酪農経営をめざして、経営者の成長で従業員が変わる」をテーマにご講演いただいた。(参加者:72名)
 その内容は、経営資源には「物、カネ、情報、ヒト」が存在するが、今まで「ヒト」という経営資源に力を入れて取り組んでこなかった経緯がある。とくに酪農経営は他の製造業とは違い、生産手段が生き物(牛)で繁殖が前提となる生産を強いられ、365日の稼働によって長期保存が困難な製品を外部委託にて販売する特質を持っている。この産業の生産戸数が減ってきたため規模を拡大するも、様々な条件が揃わないと所得率を低下させる可能性があるため困難を要する。といった内容からはじまった。

<規模拡大に伴う農業所得率の低下要因>
・現状の施設の不備を二の次にして、乳牛と施設増大を先行
・粗飼料の量と質の確保があいまい
・人材育成と働く仕組みが未成熟

<低下要因が発生する理由>
・経営理念がない(規模拡大目的が不明確)
・経営の全体最適を考える思考が不十分
・最重要の経営資源である「ヒト」への意識が不十分

 これらを考える必要があることを訴え、経営の基本的な仕組みである、経営理念や経営戦略、経営計画を決める「方向性」、社会的制度やルールを整備する「組織造り」、経営トップの意識や行動、構成員相互の「信頼醸成」の3つが大きな要素であることを説明し、こうした経営組織改善に実際に取り組んだ実例から改善効果の内容までを紹介していただいた。
 最後に、経営者は生産技術があっても組織づくりが不十分であってはならない旨を、織物の横糸と縦糸の関係に例えて終了する。


<方向性>
・経営理念を確立して明示
・経営形態や規模などは自身の経営を見定めて自分で選択
・SWOT分析で経営戦略を考える
・方向性と戦略が一致しているか確認

<組織造り>
・社会的制度の実施(労災、雇用、健保、年金の加入)
・法的ルールの実施(休暇日数など労基の適用、雇用契約書締結、就業規則制定など)
・法的ルールの実施の効果(農場の社会標準化、経営者と従業員の自覚醸成など)
・「5S」の定着と定位置管理(使ったものは元の場所へ)
・情報共有の工夫(ミーティングの定着、トップ行動予定など)
・改善意識の定着(できる事から着手、一度の改善で効果が継続、提案制度など)
・分業と権限移譲(権限移譲による人材教育など)
・構成員研修

<信頼醸成>
・言行一致
・ぶれない心
・変更時の説明責任
・任せたら責めない
・不公平感を持ち込まない
・業務外関係を大事にする  など


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