「酪農を知ろう」

酪農家の、主な仕事

良質でおいしい牛乳は、健康な牛から生み出されるもの。つまり牛を健康に飼育する全ての作業が、酪農家の仕事なのです。牛の健康を保つために大切なのはやさしい環境を整えてあげること。酪農家は細心の注意を払って牛に接するのは勿論、心地良い環境を作り出すために様々な作業を行っています。

  • 朝の搾乳

    搾乳開始パーラー(搾乳室)に牛を順番に入れて、乳を搾ります。

  • 餌やり

    牛に効率よく牛乳を出してもらうため適切な栄養管理のもと餌を与えます。

  • 牛の観察等

    牛の健康状況とともにその発情を見極め、効率よく人工授精させるために、牛の観察が欠かせません。

  • 清掃作業

    汚れた敷料や残餌、糞尿などを取り除き牛の生活場所を清潔にします。

  • 夕方の搾乳

    夕方の搾乳です。年中無休、365日、朝夕の搾乳作業が、生活のリズムを決める時間になっています。

酪農に携わっている方々の声

  • 「家族との時間が増えました」

    中標津町で牧場を営む野村さん一家は、夫の真一さん、妻の翔子さん、子供2人の4人暮らし。28歳のとき、旅行関係の仕事を退職され、大阪から移住し、平成23年から別海研修牧場で研修生として夫婦で入所、26年に新規就農のためのさまざまな制度を利用して現在の地で就農しました。新規就農から1年「仕事は体力も使うし、休みがないから大変だけど、初めて牛乳を出荷したときは感無量の喜びでした、何よりも家族との時間が増えたのが一番。」と少し照れながら語ってくれました。

  • 「酪農ヘルパーで就農を目指しています」

    高野敏行さん、裕美さんご夫婦は、それぞれ札幌で仕事をされていましたが、広大な大地で、自然を感じながら一生できる仕事をしたいと酪農への道を志しました。現在は酪農ヘルパーという形で就農を目指しています。酪農ヘルパーとは、酪農家にとってはなくてならない存在です。冠婚葬祭や子供の学校行事、家族旅行等、酪農家にかわってお休みの間、牛のお世話をする仕事で「やりがい」「充実感」があり、なにより酪農家から感謝される仕事で毎日が楽しいです。

  • 「東京から家族5人で別海町の研修牧場へ」

    東京出身の石井康さんは、15年勤めた日本最大手の地図制作会社を退職し、奥様と子供3人と一緒に酪農家を目指して別海町酪農研修牧場へ研修に来ました。35歳のとき、地震・汚染・治安などいろいろと考えるところがあり、こどもたちの育つ環境に将来的に不安を感じたこと、酪農を長年やりたかったことや、北海道で暮らしたかったこともあり、人生の一大決心をしたそうです。「酪農に関してド素人で何をするにもはじめてのことばかり、牛を触るのは本当に怖かった?」とおっしゃる石井さんも今年で3年目、来春には新規就農する予定です。